話題で気になるチューナ―レステレビのメリットとデメリットを、チューナ―入りのテレビと徹底比較!
実際の使い勝手だけでなく、画質や音質、アフターケアに至るまで紹介させていただきますので、ぜひ参考にしてみてください!
視聴できる動画の内容

地デジ | ネット動画 | アプリの追加 | アプリのバージョンアップ | 5年後のアプリ動作速度 | |
チューナーレス | △(TVer) | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
Android搭載TV | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
Android非搭載/Wifi内蔵TV | 〇 | 〇 | × | × | 〇 |
WifiなしのTV | 〇 | × | – | – | – |
後付けファイヤースティック | △(TVer) | 〇 | 〇 | 〇 | × |
TVerについて

- 地デジ番組の見逃し配信(放送後7日間まで)
- 主要放送局のドラマ、バラエティ、アニメ、ニュースを配信(NHKは少な目)
- 主にゴールデンタイムの番組を配信
- 無料。会員登録も不要。
- 画質は放送時よりやや落ちる
- 音声付きの早見再生(1.25倍/1.5倍/1.75倍)や一時停止ができる
- CM少な目(地上波は10分ごとに2~3分のCMに対し、15秒×2本の30秒が基本)
地上波が全て見れる訳ではありませんが、ゴールデンタイムのドラマやバラエティの取り扱いが多いので大きな不満は出ないかもしれません。
むしろ早見再生による時短やCM少な目や、リアルタイムで見なくて良いなどの利点を考えると、従来のテレビで地デジを見る場合よりもストレスを感じにくい可能性すらあります。
ネット動画/アプリの追加やバージョンアップについて

- ネット動画は、TVerやYouTubeなど無料のサービスもあれば、Netflixなどの有料サービスもある
- Android搭載のテレビ(チューナーレス含む)は、スマホと同じで『Google Play』からアプリをダウンロードして視聴コンテンツを増やせる
- 同様に、アプリのバージョンアップもできるので、アプリが古くなって動画が見れなくなるリスクがほぼない
※本体のバージョンアップは製造メーカーの役割なので、もしも製造メーカーが撤退すると本体のバージョンが上がらず、新しいバージョンのアプリをダウンロードできなくなる可能性はあります。
チューナーレスは販売が国内メーカーでも製造を中国メーカーに委託している場合が非常に多いので、チューナ―入りでAndroidも搭載しているSONYやシャープのテレビの方がリスクが少ないと言えるかもしれません(国内メーカー製のチューナーレスは後述)。
5年後のアプリ動作速度について

動画視聴アプリの快適な動作は、CPUやメモリなどのスペックの中で『GPU』が圧倒的に重要になります。
- GPU(2D描写でなく3Dの動画処理を専門に担当する頭脳)
- テレビは10年後でも動画がかくつかないだけのGPUが標準搭載されている
- 5000円の安さで買えるファイアースティックにはテレビほど強力なGPUは搭載されていない
つまり、テレビはチューナーの有無にかかわらず動画視聴が快適で、ファイアースティックやクロームキャストは必ず処理落ちが発生するようになります(その代わり安いので5年後に買い替えれば解決する)。
なお、チューナ―が入っていないテレビの方が作りがシンプルになるので、チューナ―レスはどのメーカーでも比較的動作が軽い傾向にあります。
画質の差

色の鮮やかさ | 明暗のメリハリ | 倍速機能(スポーツの見やすさ) | |
チューナ―レス | △ | △ | なし |
海外の安いテレビ | △ | △ | なし |
国内のマイナーメーカー※1 | △ | △ | なし |
国内大手でも安いテレビ※2 | △ | △ | なし |
国内スタンダード | 〇 | 〇 | なし |
国内ハイグレード | ◎ | 〇 | 〇 |
有機EL | ◎ | ◎ | 〇 |
チューナ―レスより画質が上のテレビはいくらでもあります。国内メーカー製のチューナー入りのテレビのほとんどがチューナ―レスよりも高画質です。
ただし、現実にはチューナ―レスと同等のテレビがたくさん売れています。
- ネット動画はそもそもが綺麗(地デジよりも高画質)
- 自宅では画質を見比べる訳ではない
- 地デジの価値が落ちていて、テレビにお金を掛けたい気持ちが小さい
スポーツをメインに見る方だけは国内ハイグレードモデルや有機ELがおすすめですが、スポーツ以外であればどのテレビでも大きな差はでません。ネット動画が根本的に綺麗であるおかげです。
音質の差

声の聞き取りやすさ | 低音の迫力 | |
チューナ―レス | △- | × |
海外の安いテレビ | △- | × |
国内のマイナーメーカー※1 | △- | × |
国内大手でも安いテレビ※2 | △ | × |
国内スタンダード | △+ | △ |
国内ハイグレード | 〇 | 〇 |
有機EL | 〇+ | 〇+ |
約2万円のお手元スピーカー | 〇+ | × |
約3万円のミライスピーカー | ◎ | △ |
約1万円のサウンドバー | 〇 | 〇 |
約3万円のサウンドバー | 〇 | ◎ |
約6万円のサウンドバー | ◎ | ◎ |
音は画質と違ってどのテレビも良くありません。
- 画質はパネルが4Kになったり、地デジより綺麗な動画コンテンツが増えたりしたが、スピーカー性能は昔のまま
- 本当はドルビーアトモスなど「音源」は進化しているが、それを再現できるスピーカーは非搭載。別売。
- どのメーカーも店頭での「見栄え」ばかり強化してきた結果の低音質
国内のハイグレードモデルや有機ELであればスピーカーにも力を入れていますが、例えば10年前のサイドスピーカー搭載テレビと比べて音質が上かと問われると正直悩みます。
モデルによっては「低音は上だけど聞き取りやすさは下」「聞き取りやすさは上だけど低音は……」など、全てで上回るモデルはないと思います。
ぶっちゃけてしまえば、サウンドバーを買えば確実に上です。
コスパ◎のおすすめスピーカー
導入コスト
最新モデル | 型落ち | |
チューナ―レス | とても安い | -(まだ型落ちなし) |
海外の安いテレビ | 安い | とても安い |
国内のマイナーメーカー※1 | 安い | とても安い |
国内大手でも安いテレビ※2 | まぁまぁ安い | 安い |
国内スタンダード | 高い | まぁまぁ安い |
国内ハイグレード | とても高い | 安くはない |
有機EL | ものすごく高い | ぎり買える |
例えば、「とても安い」32インチは2万円台、「43インチ(4K)」は3万円台で買えますが、高い国内モデルだと32インチで4万円台、43インチで9万円以上します。
チューナ―レスは発売されたばかりのモデルでも非常に安いので、地デジをあまり見ないのであればもっとも家計に優しいテレビとなります。
なお、より具体的な金額を⇩記事でメーカーやインチ別に掲載しています。
ランニングコストの差
NHK受信料の差
支払方法 | 月額 | 1年総額 | |
地上契約 | 口座引落・クレジット | 1225円 | 14700円 |
振込 | 1275円 | 15300円 | |
衛星契約 | 口座引落・クレジット | 2170円 | 26040円 |
振込 | 2220円 | 26640円 |
チューナ―入りのテレビでは毎年1万円以上の受信料を支払う義務があります。
一方、チューナ―レスだとそれがない。
1度テレビを購入したら10年ほどは使うことになるので、10年で10万円以上のランニングコストの差が出ることになります(YouTubeプレミアムやNetflixを契約した方が満足度・高。月額を抑えたい場合でも、550円で12万本以上もの動画が見放題の新サービスが始まっています)。
⇩受信料についてより詳しく知りたい方へのおすすめ記事です。
電気代の差

実は、チューナ―レスの方が電気代も安くなります。
1つにつき約5Wほどの電気を消費するチューナーが一切入っていないからです。
⇩現在も販売中の人気モデルとの比較
比較機種 | 消費電力 | 1か月の電気代 | 1年の電気代 | 年間差額 | ||
32型 | 32E40H | 液晶ハイセンス | 60W | 251円 | 2956円 | 739円 |
SAFH321A | チューナーレス | 45W | 188円 | 2217円 | ||
43型 | 43C350X | 液晶東芝 | 124W | 518円 | 6110円 | 2464円 |
RCA-43N1 | チューナーレス | 74W | 309円 | 3646円 | ||
50型 | 4T-C50EN2 | 液晶シャープ | 179W | 749円 | 8820円 | 3647円 |
SAUD501A | チューナーレス | 105W | 439円 | 5173円 |
⇩2013年製のテレビとの比較
比較機種(2013年製) | 消費電力 | 1か月の電気代 | 1年の電気代 | 年間差額 | ||
32型 | LC-32H9 | 液晶シャープ | 65W | 272円 | 3202円 | 985円 |
SAFH321A | チューナーレス | 45W | 188円 | 2217円 | ||
40型 | KDL-40W900A | 液晶ソニー | 124W | 518円 | 6110円 | 2908円 |
SAFH401A | チューナーレス | 65W | 272円 | 3202円 | ||
47/50型 | 47Z2 | 液晶レグザ | 168W | 703円 | 8278円 | 3105円 |
SAUD501A | チューナーレス | 105W | 439円 | 5173円 | ||
55/65型 | TH-P55GT60 | プラズマVIERA | 458W | 1916円 | 22567円 | 13698円 |
SAUD651A | チューナーレス | 180W | 753円 | 8869円 |
10年前のテレビの多くは地デジ×2/BS×2=4つのチューナーが入っています。×3の6つ入っている機種もありました。
つまり、チューナーが入っていないことで20~30Wの節電効果があり、しかも地デジなどに含まれるノイズ除去などの高画質化エンジン(主に40インチ以上のテレビに搭載)も省けるので、節電効果はさらに大きなものになります。
最近のテレビとの比較においても、一般的なテレビは昔より省エネ性能を進化させてきたにも関わらず「4Kチューナ―」が2~3個追加されてしまっているので、結果としてチューナーレスの方が電気を使いません。むしろ4Kチューナー入りのモデルに買い替えると10年前より電気代が上がるケースがあります。
アフターケアの差

サポート拠点 | 修理対応 | 汎用リモコン | |
チューナ―レス各社 | △ | △ | △ |
ハイセンス(中国) | 〇 | 〇 | 〇 |
TCL(中国) | × | △ | 〇 |
LG(韓国) | 〇 | 〇 | 〇 |
上記以外の海外メーカー | × | △ | × |
国内マイナーメーカー※1 | 〇 | 〇 | 〇 |
国内大手 | ◎(東芝除く※2) | ◎(東芝除く) | 〇 |
万が一テレビが故障したりリモコンが壊れたりした場合、チューナ―レスは修理対応が遅かったりリモコンがなかったりする恐れがあります。
- チューナ―レスはほとんどの会社が中国のTCLやKONKAに製造を委託して『作ってもらった製品を輸入している』状態です。自社生産ではありません。つまり工場がなければ修理も自分でできません。不安です。
- チューナ―レスで新規参入したメーカーばかりなので、汎用品として作られているリモコンもない
例外は『LG』と『オリオン電機(現オリオン株式会社)』のチューナーレスだけです。生産工場は海外ですが、修理拠点をきちんと国内に整備してあります。
テレビは電化製品の中では壊れにくいものの、機械はいつか必ず壊れます。特にテレビに関してはリモコンが壊れやすく、代わりのリモコンが手に入らなければ致命的。本体のボタンで動画を検索するなんて難易度が高過ぎます。
できればLGかオリオン電機か、あるいはリモコンだけならドン・キホーテなど手に入るメーカーがいくつかあるので、それらの中から選ぶと安心して使っていけるかもしれません。
⇩汎用リモコンの有無はこちらの記事で紹介しています。
その他のメリット・デメリット
- アンテナケーブル不要なので好きな場所に置ける!
- 地デジが4K化される時がきても買い替える必要がない!
なお、ゲームのレスポンスや、DAZNでスポーツを見る場合の最適サイズなどの違いを別記事で紹介していますので、よろしければ参考にしてみてください!